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もりぐち便り~守口市駅前のいち司法書士のつぶやき~

○原野商法の二次被害 その2

 今年の桜は、見ごろを平日に迎えてしまい、また雨が続いたこともあって、あまり楽しめなかったように思います。しかも、寒い日が続いていますね。春らしい日々をあまり感じることもなく、またあの暑くて長い夏がやってくるのでしょうか・・・

 最近も、原野商法の2次被害のご相談がありました。

 十数年前に購入したリゾート地の土地があり、固定資産税や管理費として年に十数万円を支払っていたが、それを負担に思っていたところ、業者がこの土地を買い取ってくれることになった、ということでした。次の代にこの問題を持ち越したくない、と思った相談者の方は、登記費用等60万円(!)を支払い、その土地を売って所有権移転登記を了しました。そのことは登記簿で確認できました。

 ですが、この相談者の方は、その土地をいくらで売ったのかを把握されておらず、もちろん売買契約書もありません。当然、お金も受け取っていません。そして、手元には、別の土地の権利証が。

 いま、原野商法の2次被害の1類型で、以前に原野商法に騙されて買ってしまった不動産を買い取ります、と持ちかけ、実際に買い取ったようにして、登記費用等と称してお金を出させて、また別の不動産を売りつける、という手口があるようです。そうして買い取った不動産はまた別の方に売りつける物件となるのでしょうし、新たに売りつけた不動産についても、そのうち、管理費等の名目で請求書が届くことでしょう。 

 原野商法の二次被害で、土地の管理費を請求するというのがありましたが、これに騙されてしまった方々は、管理費支払いが負担のため早く土地を手放したいと思うようになります。今回の手口はそこに付け込んだものです。

 確かに、土地の所有権は放棄することができないので、その土地の負担から逃れたければ、誰かに売る、あげるしかありません。もしくは相続放棄ということになりますが、使える場面は限定的です。ですので、この土地から逃れられる絶好の機会!と思ってしまっても無理はなかったのかもしれません。

 ですが、もう少し相手を疑ってみることは必要かと思います。管理費の請求については、支払う根拠があるのかどうか。管理費がかかるなら、その根拠となる(管理の内容やその対価などを約した)契約があるはずです。また、土地を売るということなら、最低でも売買契約書の内容は確認してください。費用が要るというなら、何にいくら要るのか、明細をもらいましょう。そして、何か少しでもおかしいと思うところがありましたら、専門家に相談してくださいね。


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大阪府守口市駅前の司法書士事務所です。守口市・門真市・寝屋川市・枚方市・大阪市旭区・鶴見区等の方々からのご相談を多数受けておりますが、もちろんその他の地域も対応可能です。

 

2015-04-09 15:30:58 | RSS